やさしい介護にまつわる、職員が日々のケアの中で実践していることや、その中で生まれた心温まるエピソードのご紹介、第2弾です。ぜひご覧いただき、私たちの取り組みを感じていただければ幸いです。
「目線を合せて話す」。それはただ、視線を合わせるというだけではありません。
上から目線での介護では、相手に心を開いてもらえません。目線を合せて話しかけることで、ご利用者に安心感や信頼感を届けられます。目が合えば、相手も答えてくれます。
その人の想いに寄り添い、行動の背景に目を向ける。相手の立場に立ち、共感し理解するという姿勢で接することが大切です。
【エピソード1】
私自身がご利用者の笑顔に癒されているので、私も笑顔での介護を心掛けています。
車いす使用の方や片麻痺のある方で、排泄介助時に、しっかりと立位をとっていただけた際に、ご本人のモチベーションも上がるのではと思い、「ありがとうございます。介助が楽になり助かりました」とお声掛けします。
【エピソード2】
14時半に入浴希望されていたご利用者に、14:20過ぎにお声掛けすると「まだはやい」とおっしゃったので他の方を誘導し、30分に再度お声掛けすると「ずっと待っていたのに遅いわ」とおっしゃいました。「やさしい介護」に沿って、やさしい言葉で目線を合わせ、否定と指示をしないよう心掛けてお話しすると、「せっかく呼んでくれたし行くわ」と言い入浴していただきました。入浴後は「いやな態度をとってしまったな。ありがとうな」と、笑顔で脱衣所から出ていかれました。あとから話を聞くと、その日通院があり疲れていたようです。なぜそういう言葉を発したのか考え、やさしい介護10箇条を実践していきたいです。
次回は、「3.やさしい言葉で話す」のエピソードをご紹介したいと思います。
<ハートケアグループ やさしい介護10箇条>
1.笑顔で話す
2.目線を合せて話す
3.やさしい言葉で話す
4.敬い大切に想う
5.否定と指示をしない
6.傾聴し同じ気持ちになる
7.ありがとうの気持ちを伝える
8.1人1人のペースに合せる
9.できることを見守る
10.介助(行動)の前には同意を得る