排泄は人間の尊厳にも深い関わりがあります。「できれば、排泄は最後まで自分でやりたい」という声が聞かれます。排泄をできる限り自立して行えるということは、QOL(生活の質)を維持・向上させるためにも重要になります。
ご入居者の出来る機能を活かしたケアを行うには排泄動作の「できること」「できないこと」の確認が必要になります。尿意を催すという「感覚や認知の問題」、トイレまで移動するという歩行をはじめとした「移動能力」、ドアの開け閉めという「移動+上肢運動」、下衣の上げ下げという「立位バランス+上肢運動」。単純な動作だけではなく、様々な複合的動作が組み合わさりながら、「排泄動作」が行われています。
排泄動作機能訓練
ハートケアグループでは、排泄介助が必要になったご入居者の出来る事を増やし自立に繋がるよう、排泄動作機能訓練に取り組んでいます。
取り組み内容として、午後から2 名~4名の少人数で立ち上がり動作や立位が不安定な方には踵上げや股開き運動・スクワット運動等、お一人おひとりにあったメニューを取り入れ訓練を実施しています。ズボンの上げ下げが難しい方には片側のお尻を少し浮かせ体重を移動させる運動や、セラバンドを使って脱ぐ・上げる動作の訓練(セラバンドをズボンのゴムとしてイメージをする)メニュー、排泄後の後始末が難しい方には体をひねっての体操やグーパー体操等を取り入れています。


取り組みを続ける事でできた喜びと意欲向上にも繋がっています。また、入居者同士「頑張れ」「出来たね」等声を掛け合う姿や笑顔も見られます。今後も入居者と楽しみながら取り組んでいきます。


前回 ≫ 有料老人ホームの取り組みNo.3 誤嚥脱水防止委員会③
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